絵本というよりは小説(?)といったほうがいいくらい、読み応えのある本です。
大学時代、友人にプレゼントしてもらったもので、当時は辞書を片手に読んでいたんですが、後になってこの絵本の日本語版が出ているということを知り、訳本を読んでみることに。
原書で読んでいたときより、話の内容がクリアーになりました。
(改めて、英語力不足を実感・・・)
内容は、一人の孤独な画家と不思議な女性との手紙のやりとりを通して描かれた恋愛ストーリーなんですが、とにかくミステリアスなお話で、最後まで謎に包まれています。でも、その分、いろいろな解釈ができて面白い。
中身は、本物の手紙形式になっているので、まるで主人公になったような気持ちで読むことができます。
封筒やポストカードに描かれている幻想的な絵にも、主人公の心理状態が反映されていて、非常に興味深い。
中にはちょっとグロテスクな感じのものもありますが、人間の心の光と影を描いたこれらの作品、個人的にはとても惹かれるものがあります。