「つんぶく」……?「ぶんぶく?」「いや、……どんぶら?」
タイトルを見たとき、「ぶんぶく茶釜」か「桃太郎」みたいな昔話かと思いました。タイトルを聞いただけで、興味がそそられますよね?
このお話を編集再話された烏兎沼(うとぬま)さんは、山形の小学校の先生で、山形子どもの本研究会・山形とんと昔の会会員の方だそうです。
私自身はこの方の書かれたお話を読むのは初めてでしたが、とても面白いと思いました。
画は金沢佑光さんで、この方は童心社の紙芝居に何作か絵を描いていらっしゃいます。
表紙絵の桜の咲き具合がとてもよく、スーッとお話の世界に引き込まれました。
とはいえ、実はこのお話の季節はなぜか桜の季節ではなく、むしろ夏でした。なにせ、初っ端から村の子どもたちが川で水遊びをしてるんですよ〜。もう、頁をめくって、びっくり!
この紙芝居をみつけたのは3月半ばで、
「おっ!この季節のお話会にいいかも〜」と思って手にしたので、内容の季節が“夏だった”のはちょっと残念でした。
少なくとも私が知っている昔話の中では、あまり聞いたことのない「だるまさんが主人公」という、面白い発想で子どもから大人まで楽しませてくれる昔話だと思いまます。