5歳の娘と一緒に読みました。
「死」ということは理解できていても、
身近な人の死は経験をしたことがない5歳の娘。
私もまた、自分の祖母や両親が健在で、
お別れとはまだまだ、と思っている今日このごろ、
この絵本を娘と一緒に読んで、
そして、死期の近いぞうさんとの毎日の中で、
いつかはやってくるぞうさんとのお別れを受け入れられるくらい、
立派に成長していくネズミさんを見て、
娘はいうまでもなく、私自身も全然、ネズミさんほどの成長を遂げていないと思わされた一冊でした。
ぞうさんのためにつり橋をしっかりと修理してあげるねずみさんの姿。
ぞうさんはきっと、そんなねずみさんの姿にすっかり安心して、
つりばしを渡ったことでしょう。
ぼくのおとうさんもおかあさんも、みんなあそこにいるんだ。
そう穏やかに語ったぞうさんの姿もまた、忘れられません。
私自身がねずみさんになる日もぞうさんになる日も、
いつかきっとくる。
その時にこの絵本のねずみさん、ぞうさんのようになれたら。
深くそう思わされた一冊です。