本を愛する人は本にも愛されるんだなぁと、つくづく感じました。
この本の主人公「モリス」は、本好きにはたまらない素敵な一生を送れて羨ましいです。
作者が元々アニメーション畑の方なので、描かれている世界はアニメーション的な広がりがあります。
アメリカのアニメが好きか嫌いかで、この絵本に対する評価は大きく変わるかもしれません。
1ページ1ページとても見せてくれる作品ですので、その分ページ数もかなりなもので、文章の量に比べてページ数が多い作品となっています。
個人的には後半の老いたモリスと本たちのやり取りのシーンが好きです。
本たちに細い足がついているのが、すごくいいです。なんと古そうな本は伸びた「手のようなもの」が杖まで使っているんですよ〜。
こういう発想はとても好きです。
絵ははっきりしているし、字も大きく読みやすいですが、本が好きか嫌いかで大きく読者によって印象が変わってくるので、学校などの読み聞かせで使うより、個人個人で黙読する方がいい作品だなと、思います。