雪の降り積もる季節のお話。
この特別な日とはお誕生日かもしれないし、もっと違う記念日かもしれない。
でもクリスマスでもアリだよね〜と思って読んでみました。
イラストはすこぶるシンプルなんだけど そして分かりやすい内容なんだけど
実は奥がふか〜〜〜い。ある意味 哲学っぽいとさえ感じます。
人間たちが退屈そうに“見たいTVがナンニモナイ”とか
子供たちが“やりたい遊びがナンニモナイ”というのをよく耳にするムーチ。
TVではいろんなモノが映し出されているし、子供はいろんな遊びをしているのに
変だな〜と思いつつ
“ナンニモナイ”ってドンナモノなんだろう??
“ナンニモナイ”はどこにあるのだろう??と探し始めるのです。
ムーチはこの“ナンニモナイ”の意味が全く分からないわけではありません。
でも敢えて探すこと。
これには一見すると無益なことをやっているように思えて
とても意味のあることをはらんでいる様に思います。
“ナンニモナイ”と嘆く人間たちを風刺的に見ているようにも感じます。
物質的にも満たされて 気分に余裕のあるときにこそ
“やりたいことはナンニモナイ”だなんて感じられることができるんですよね、きっと。
実は“ナンニモナイ”って幸せなことなのかも・・・と思わせてくれます。
結局大好きなアールに“ナンニモナイ”の贈り物を大胆に実行しちゃうムーチ。
それでもアールは嬉しい反応を見せてくれます。
温かい二人の友情を見てほっこりとしてくださいね。