長い時間かけて、描き続けられ、読み続けられてきた「どんくまさん」のシリーズ、この絵本が出発点だったのですね。どんくまさんの絵本の中でも、素朴な味が でていると思いました。
「気は優しくて力持ち・・」と、まさに そんなどんくまさんですが、山奥からでてきて、町のこと、町の暮らしのことは何も分からず、失敗ばかり。山のお土産を子どもたちに残して、寂しく、町をでていきます。でも、本当は、とっても慕われていたのですね。銅像がたっているなんて!
一人ぼっちの寂しい気持ち、何をやっても 上手くいかない情けなさ・・・。だれにでもある、そんな気持ちのどんくまさんにちょっと共感。そして、うさぎの監督さんの優しい言葉に、ほっとしました。
おはなしが、これで終わらず、シリーズになって、うさぎさんたちとの交流のお話がたくさん読めるのが、うれしいです。いくら、銅像になって、歌を歌ってもらっても、このままでは、ちょっと寂しいですからね。