この絵本の第一印象は、こんなスゴイ印刷ができるのか、というのが正直な感想です。なにしろウロコがキラキラ光って綺麗です。で、お話の内容は、虹色に輝くウロコを持つにじうおはその美しさを自慢するあまり、みんなに嫌われてしまいます。そしてみんなに仲良くしてもらう為には、そのウロコを一枚ずつみんなに分けてあげなさいと言われます。でも、あげたくありません。だってそうでしょう、この美しい体は彼が神様から与えられた個性なんですから。それをみんなに平等に分け合わないと、幸せになれないなんて・・・。もちろんそれをひけらかす様な態度はいけませんがね。この絵本、いろんな解釈があると思いますが、現実の世の中はやっぱり不平等・・・難しいところです。
とにかくキラキラ綺麗なので、子どもたちは感激するでしょう。大型絵本も出ているので、おはなし会などではこちらを見せたらきっと喜ばれるでしょう。でも、借りて読めば充分かな、と個人的には思っています。このマーカス・フィスターさんが大好きで、コレクションしてらっしゃる方もいます。絵画的には素晴らしい作品だと思います。好き嫌いが別れる絵本かもしれません。