うぐいすの声に誘われるようにして、山へ迷い込んだ若者を、
快く家に迎え入れたあねさまは、ご馳走を次々に振る舞いもてなします。
翌日、あねさまは、若者に留守番を頼んで用足しに出掛けます。
その際、『このうちには、くらが十二あります。(中略)さいごの十二のくら
だけはけっしてみないでくださいね』という言葉を残していきました。
若者は、くらの戸を一つ一つ開けていきます。
そして、見てはいけないと言われていた最後のくらの戸に手をかけ…。
見るなと言われれば、誰だって却って覗いてみたくなりますね。
子どもの好奇心をくすぐりながらの展開は、大人もどこかワクワク。(笑)
見るなのくらの主が伝えたかったことは…?
このくらを開けない限り、若者はいつまでも幸せに過ごせたのでしょうね。
ページを繰りながら移り変わっていく季節の様子が、印象的でした。
日本の四季の美しさを再認識できました。
最後のページは、一瞬で夢物語から覚めたあとの寂しさが漂っていました。
ただ一点、『いきがぽーんとさけた』という言い回しは、意味がわからず…
ちょっとだけ消化不良でした(^_^;)