私は、あるスウェーデンのミュージシャンのファンをやっているのですが、
ある日、CDを聞きながら、ふと気がつきました。
今、ピッピって言わなかった?
CDを見てみると、しっかりと「ピッピ・ロングストルンプ」の文字が。
まさか、ジャズのライナーノーツで、児童文学のピッピにお目にかかるとは思いもしませんでした。
それだけピッピは、スウェーデンの人たちに愛されている女の子なのでしょうね。
この本の表紙に描かれているのは、おサルをつれた、なんだかおかしな格好の女の子。
そして、「世界一つよい女の子」という文字です。
うーん、なんて素敵な響き!
だって、女の子ですよ? なのに強いんです。それも、世界一なんです。
ピッピは破天荒な女の子。
おかあさんは天使で、おとうさんは黒人の王様だと信じています。
そして、彼女は、ありとあらゆる場面をひっかきまわすのが得意!
(もちろん、ピッピは悪気があってやっているのではありません)
子供の頃は、もちろん、文句なく面白い本の一冊でした。
さて、大人になって読んでみると。
えーーークッキーの種を床に広げて型抜きするの?
お父さんを一生懸命探している子にむかって、そんなおふざけしたら、その子があまりにも気の毒なんじゃ…
うわっケーキに顔をつっこんじゃったよピッピ!!
ああ、つっこみどころ満載です。
昔はピッピの視点でこのお話読んでましたから、分かりませんでしたが、
大人はつい、大人の視点でも見てしまいますから…。
ピッピが騒動を引き起こした学校の話を読んで、思わず顔が引きつってしまったのは、この私です。
でも、やっぱり最後まで読むと、ピッピは憎めなくて、最高に愉快な女の子なんですよね。
息子には、ピッピみたいに、ユーモアセンスたっぷりに、力強く生きてもらいたいもんだ、と思いました。
でも…やっぱりピッピがうちにいたら、大変かも!!