キツネとオオカミが、ふゆごもりをするクマやヤマネと
しばしお別れのあいさつ。
でもキツネはヘビだけには何となく声がかけられなくて…
このシリーズは友達とのやりとりの中で
経験したのことのあるなんだかくすぐったいような、
歯がゆいようなそんな気持ちが描かれていて、
毎回「あ〜あるある!」と思わずうなずいてしまいます。
嫌いではないのだけれど、何となく苦手な印象があったり、
それがお互い分かるだけにその一歩が踏み出せない…
こんな時、どちらかが動かなければ、お互いの距離は縮まりません。
しかし、一歩を踏み出したのはキツネ。
目の前にいない、相手の事を想ってみるということ。
雪解けの季節へと向かって、キツネの気持ちがじんわりと
ほぐれていく展開に、心が暖かくなりました。
握手の仕方もとても素敵!
オオカミも出番は少ないけれど、キツネとヘビが仲良くなれるよう
橋渡しするために、春の訪れのあいさつに握手したり
「ともだち」という言葉を入れてくれていたのですね。
いろんな人の優しさで友達の輪が広がっていくこと。
とてもほっこりした気持ちになれる本です。