3歳7ヶ月の息子に読んでやりました。このシリーズは今出ているもので3作目。その最後の3作目ですが、これはまただんちの住民がそれぞれにお互いのことを気遣う優しさを美しく描いているストーリーだと思いました。
雪の降るある寒い冬、いたちさんが郵便をたくさん届けてくれたので、だんち内を管理人のもぐさんが1軒、1軒、渡して歩きます。ある人は仕事中で忙しくしていたり、ある人はわざと騒音をだして気をひこうとしていたり、かえるくんは冬眠中、とちょっといつもとは違う風景。そんな中、かけすの赤ちゃん4羽は雪ダルマが作りたいとだだをこねる。雪が降りしきる中、仕事にと看護師のうさぎさん2匹は出かける。レストランのオーナーのりすさんはせっせとスープ作りで忙しい。かけすの赤ちゃんにともぐさんはこっそり雪で雪ダルマを作ってあげます。大工のさるさんは、雪の日の病院の往復が少しでも楽になるようにとスキー板を作ってくれます。とても寒い夜なので、体を温めてねとりすさんはスープをみんなに配ってくれます。みんながみんな、お互いに気遣うやさしさを少しずつ持っている様子を垣間見る事ができるのです。
こんなだんちに住んでみたいなとさらに思ってしまうストーリー。息子もお互いに助け合ったり、気遣うことに少し触れられたのではないでしょうか。こんな世の中だから、絵本を通してしかなかなか分かりにくいかもしれませんが、ぜひ続きがでたらまた読んであげたい一冊です。