私はタッチの差で?(笑)、この『スイミー』が教科書に出てきた世代ではないのですが、
いつごろからでしょうか、そしてどうやってでしょうか、もう全く覚えていないのですが、
この話を知っています。
そして、水族館で小さな魚たちが群れを成しておよいでいるのをみると、その魚の本当
の名前がなんであれ、「あ、スイミーだ」とつぶやいてしまう自分がいます。
また、息子にもこの小さな魚たちの話を読んであげたくて、オークションで美品と名を
打って出品されていたこの本を落札したところ、どこかの幼稚園の卒園記念の品物だった
みたいでした。
きっと、幼稚園はみんなで力をあわせれば何でもできるということをメッセージとして
卒園生たちに送りたかったのでしょうね。
あまりにもポピュラーすぎて、レオニの言いたいこととかは他の方がたくさんかかれて
いると思うので、私は自分の好きなページのことを書きます。
“うなぎ”のページが大好きです。うなぎの絵ももちろんですが、そこに添えられた言葉、
「かおをみるころには、しっぽをわすれてるほどながい」が、レオニらしいユーモアたっぷ
りだと思うし、また“いせえび”のページも、本当に小さなスイミーにとっては、ブルドー
ザーみたいに大きく見えたんだろうなと、その例えに妙に納得してしまいまいます。
やはり、海の中の生物に精通したレオニじゃないと描けなかった話だなとつくづくと感じ
ます。
ある一定の年齢にいった日本人なら殆どの人が知っている外国人が描いた話を、その
作品群に持っているレオニは、やはり偉大なのかもしれません。