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北海道の湖に春が近づき、北の国に帰るためいっせいに飛び立ちました。その中に、子どもが病気で出発できない6羽の家族がいましたが、家族は旅立ち、残された子は悲しい声で泣きます。その声に引き戻される家族。その夜、家族に見守られ、子は息を引き取ります。湖に照らされた月の光からは荘厳な世界を感じます。家族は息絶えた子を見届け再び飛び立ちます。ようやく北の国にたどり着いたおおはくちょうたちの見上げた空に、亡くなった子どもの姿が浮かび上がったシーンはあまりに壮大なスケールでした。迫力、家族の愛、様々なものが詰まった素晴らしい作品です。大人も子どももぜひ読んで欲しいと思います。
投稿日:2021/06/16
白鳥の絵が素晴らしく、今にも飛び出してきそうな迫力ある版画絵本。渡り鳥の宿命といいますか、人間が感情があるので悲しくなってしまうのか。病気になってしまった家族をおいていってしまうというお話。子どもたちは衝撃を受けていましたが、そういったこともあるんだと淡々と教えるしかできないですね。
投稿日:2020/10/18
表紙の絵で心震える方は、動物が好きな方や自然と共に生活をされている方、北国の生活を経験されている方なのかもしれません。北海道の野生動物の“いのち”をまっすぐに語っている本で,木版画絵本作家の手島圭三郎さんの2作目(1983年)になります。2015年に再度出版されるまで,ほとんど書店では探すことができませんでした。「おおはくちょうのそら」から“いのち”と“家族の愛”をメッセージとして受け取ることができます。この本は子どもから大人まで、そして朗読していただくと,情景が描き出され最後に近づくにつれて声にならなくなります。死に寄り添うおおはくちょうの一家の姿を通して、家族の愛といのちの悲しみの受容を広大な自然が優しく、そして巡りくる季節が家族の思い出とともに、おおはくちょう一家を包み込みます。木版画のタッチが、広大な自然の景色を導いてくれます。
投稿日:2020/09/18
白鳥がとびだつシーン。湖で白鳥が泳ぐシーン。版画で描かれているので、とても迫力があり美しいです。 大人っぽい絵なので、子どもはあんまりかと思いきや、自然の中の動物が好きな子どもは、この絵とストーリーに魅せられて、このシリーズ全部見たい!と言っていました。 ストーリーも、自然界での生き物の世界を無視せず、弱いものは残念だけどしんでしまう。だけど子育てをする鳥の愛情はしっかり感じられて、良かったです。
投稿日:2017/03/16
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