くろマントに、くろいぼうしの三人組。
その表情は、全編を通して、ほとんど「目」でしか汲み取ることができません。
それは、どろぼうたちの不気味さを表現するのにぴったりなだけではありません。
ティファニーちゃんに出会ってからの心情の変化も、
みごとに「目」で表現されているんです。
ティファニーちゃんとの遭遇で、どろぼうたちの暮らしは一変しました。
そう、子どもは大人を変える力を持っている…そう思います。
どろぼうたちの影絵風の風貌といい、簡潔な文章といい、
この絵本には、無駄がありません。というか、素っ気ないぐらいです!
だからこそ、この三人組に惹かれるのかも…。
トミー=アンゲラーによる創作のお話ですが、こんな伝説が
どこかにあるように思わせるものが、この絵本にはあります。