主人公の少年と大好きなおじいちゃんの
眩い時間を収めた絵本です。
おじいちゃんとたくさんのことを楽しむ少年。
視野が広がり、楽しいことと同時に困ったことも。
お友達、病気やけが、犬・・・
不安に思うこともたくさんに。
そんな彼を支えてくれたのは、もちろん一緒にいたおじいちゃん、
そしてこの言葉。
「だいじょうぶ だいじょうぶ。」
少年にとって人生の先輩のこの言葉は
どんなに頼もしかったことでしょう。
迎える絵本の後半、
病院の風景に読者はドキリとします。
私も歳を取り、大事な人たちを見送ることも増えました。
この展開は苦しく切ないものです。
そして少年の成長にはっとさせられます。
いつ読んでもこの場面は
めくる手もゆっくりに、
読み上げる声も感情がこもります。
こんどはぼくのばんです
その姿に心震わせずにはいられません。
少年の存在が光る希望のように感じられます。
年老いての病気は不安、恐怖があります。
生命溢れる存在が付き添ってくれること、
祖父としてしっかりした背中を見せたいと思えること、
少年はおじいちゃんの生きる力になるはずです。
絵本ですが大人も何度も噛みしめたいストーリーです。
だいじょうぶだよ、おじいちゃん
少年がおじいちゃんにむけた言葉に、
読者も前にすすむ気持ちをもらえます。
ぜひ読んでみてください。