こぎつねのコンとこだぬきのポンはそれぞれの住んでいる山では、同じ種類の動物が棲んでいません。なので、お友達がいなくて寂しいのです。だけど、ある日お友達をさがして山を歩いているうちに、崖のところでむこうの山に同じくらいの年のお友達を見つけるのです。でも、それぞれの両親に、「きつねは悪いひとだ」「たぬきはずるいひとだ」と会うのを禁じられるのですが、やっぱり会いにいってしまいます。
子供同士が友達になるのに言葉なんていらないし、偏見もありません。
それぞれの両親は相手の子供のしてくれたことを見て、「この子の親なら間違いはない」と最後は確信します。
かなり字が多い絵本ですが、一気に読めると思います。子供同士がお友達になるのにはまねっこ遊びだけでも充分だし、何のてらいもありません。また、子供を見て親を知るあたり、親としての私はちょっと自分を考えさせられるのです。
小学校に入る前の子供さんだけでなく、これから親になる人も、子は親の鏡と会得する絵本だと思います。