顔がチョコレートで出来ていて変幻自在という奇想天外な設定からは想像できないほどに、深いお話でした。
クラスのいばりんぼうボンタをこらしめる為、見た目をいじめっこより強い者にしたクニオ。
最初はボンタをこらしめることに成功し、一件落着かと思いきや、今度はクニオがボンタのようにいばりんぼうになってしまうのです。
見た目が変わると中身も、、、もちろん良い方向に変わる場合もありますが、今回のようなことは現実にもありえる話ですよね。
でも、元に戻りたい気持ちと、威張っているのは気持ちがいいからこのままでいたい気持ちのせめぎあいが起こる。これもなんだか分かるような気がしました。
最後はみんなが優しい見た目になり、丸くおさまりますが、なんとも考えさせられるお話だなと思いました。
ナンセンスとは違う深見さんの絵本、今回初めて読ませて頂きましたが、またこのようなタイプのお話、読んでみたいと思いました。