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先日、本田錦一郎さん訳の『おおきな木』を読みました。 新版として、村上春樹さんが訳されたものがあると知り、読み比べてみたくなりました。 この作品は、見返りを求めず“与え続ける木”のお話です。 本田さんの訳は、木が盲目的に与え続ける様子に、強いメッセージ性を感じ、男性のような印象を受けました。 一方の村上さんは、原作にならい、言葉遣いを女性のものにしたということで、ソフトで読みやすい印象を受けました。 “(見返りを求めず)与える”ということがよく伝わるのは本田さん、与えることで“木が感じている幸福感”がより伝わるのは村上さん、両者それぞれの魅力を感じました。 “与える”ということ。 読み返すたびに様々な思いが広がる作品です。 この木は、これからも人々に様々な思いを与え続けてくれることでしょう。
投稿日:2013/12/16
この木は親ですよね。 男の子は初めこの木を必要とします。 いつも一緒に遊んだりお話したり… なくてはならない存在。 でも、大きくなるにつれ男の子は好きな子が出来き、この大きな木のことが一番ではなくなり、忘れて、やがて離れていきます。 それでも少年は忘れたころに木の所に訪れて欲しいものをねだり、又、去っていきます。 そんなことの繰り返しでとうとう木は切り株だけになってしまいます。 大きな木は、少年のためにどんな姿形になろうとも最初から最後まで見返りのない愛を注ぎ続けるのです。 私も子供のころはそうでした。親から見たら子供は大人になってもずっと子供なのです。そして、一生守るべきものなのです。私も、子供が出来た今つくづく思います。
投稿日:2011/03/10
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