「もちもちの木」と同じ作者の絵本です。
表紙を見ると、くらーい感じで、
なにやら陰気な昔話っぽい。
でも、表紙で本を判断するべからず。
暗〜い感じで始まってはいるものの、
読者にとっても夢と希望を与えてくれるストーリーです。
高い山のせいで半日しか日があたらない半日山。
暗い村に生まれたことを嘆く両親をみて、
一人の子供が行動を起こします。
まだほんの小学生くらいの子供のその行動が、
どんどん他の子供たちにも広がり、
そして、大人たちにも。
子供の言動が必ずしも尊敬に値しないものとは限らないこと、
小さなことでも、やり続けていれば、いつかは何らかの
実を結ぶこと。
この絵本は、とっても大切なことを、
私たちに教えてくれた気がします。
そして何より、私が思うのは、
半日山のおとなたちのこと。
「子供のやることだから」と思いつつも、
アドバイスをしてみたり、手があいたときに手伝ったり。
こうした、村の大人たちの、実はとっても温かいハートが、
半日村に光が差す結果につながったのだと思います。
今の世の中に必要なことは、
こうした大人たちの、温かいハートではないでしょうか?