河童のガータロと出会って、水底の祭りに招かれたおっきょちゃんの不思議なお話。
それほど大きな絵本ではないのに、読み応え充分です。
河童の世界の暮らしや「すいかごめのじゅもん」なる魔法のような力なども描かれていて、子供達にも好評でした。
子供達は気にならなかったようですが、深読みした私にはいくつか不思議に思った点が。
@河童の祭りに参加したおっきょちゃんを大人の河童達が「人間の子だ」と取り囲んだ。おみやげのきゅうりを差し出したから騒ぎにはならなかったものの、もしそれがなければきもを取られていたかも…?
Aおっきょちゃんは何日も水底で河童たちと過ごしていたはずなのに、地上に戻った時それほど時間がたっていなかった…?
河童といえども立派な妖怪の仲間。
読んでいて所々ひやりと寒くなるのは、それゆえかもしれませんね。
あからさまに怖いのではなく、じわじわと染み渡るような不気味さを表現した長谷川摂子さんはすごい!
ともだちシリーズとは一味違う、降谷奈々さんの絵もぴったりでした。
真夏に不思議な妖怪絵本、いかがでしょうか?