小学三年生が主人公ということを教えていただいたので、新学期から三年生の息子に読み聞かせをしてみました。
出だしは三年生の九月で始まりますが、大半は時をさかのぼっての四月のお話なので、新学期の今の時期にとてもタイムリーな読み聞かせとなりました。
悦子が会った不思議な少女は、魔女の家に住んでいると言います。この辺のくだりがカニグスバーグの「魔女ジェニファーとわたし」を思い出しました。
ちょっとエキセントリックな少女というのか、他の子どもと違う空気感を持つ子どもに惹かれる時期というのが確かに私にもあったなあと懐かしくも感じました。
懐かしさを感じる一つの要素に時代背景が今ではないこともあると思います。まだ自動車も普及していない頃、どこかノスタルジックでまだ時間がゆったりとしているように感じましたし、レンゲ畑も今はあまりお目にかからなくなっているので、その情景のせいかもしれません。
作者は富安陽子さん、絵は降矢ななさんとということで「まゆとおに」のコンビなのですが、児童書ということもありまた違った世界観を感じました。
息子も主人公が三年生ということでとてもしっかりと聞いていました。
女の子同士のお話ですが、共感できるところがあったようです。
中学年以上のお子さんにお勧めです。