図書館で「小学校高学年に向く読みきかせ絵本」の棚にあった一冊。
小4の息子と読もうと思い借りてきましたが、
表題、見かけから感じた印象よりも、
もっとずっとずっしりと感動できた素敵な一冊でした。
1929年の世界大恐慌をはさんでの語り手の父の人生を描いた一冊。
石が大好きで大好きでたまらなくて、
いつも石ばかり集めていたお父さん。
石でもうけてひと財産築こう!というわけではなく、
ただただ、石が大好きだったお父さん。
周囲の人に理解されなくても、
地味に好きな石を集め続けたお父さん。
学歴もなにもなく、石関係の専門の仕事は諦めていたお父さん。
そんなお父さんが得たものに、
なんともいえない感動を覚えました。
無欲の勝利という言葉も、頭にうかびました。
お父さんと穏やかな人柄、
世界大恐慌中の世の中の様子、
そして、お父さんがつかんだもの。
すべてが、ゆったりと描かれている素晴らしい一冊です。
息子と一緒によめて、よかったと思いました。