なんでも、あとで・・・昔からずうっと。
麻里ちゃんの寂しい気持ちが伝わってくるような絵本でした。
青いリボンのかかった箱から出てきたのは真っ白な熊ちゃん。
それは麻里ちゃんの孤独が生み出した友だちだったのでしょうか。
それとも麻里ちゃんを寂しさから救いにやって来たのでしょうか。
最後、二人で外へ出て行く場面では、なんだか怖くなりました。
麻里ちゃんと熊ちゃん、どこへ行くのだろう。
ちゃんと帰ってきただろうか。
お父さん、お母さんは麻里ちゃんがいないことにいつ気付くのだろう。
麻里ちゃんの心が遠くへ行ってしまわないいうちに、早く・・・
日常生活で、子どもについ「忙しいから後でね」と言うことがあります。
それもしょっちゅう。そのことを反省しました。
そして子どもの話を聞いてあげて、一緒の目線で同じものを見てあげたいと思いました。
あべ弘士さんの描くシロクマは本当にふかふかで、思わず抱きしめたくなる温かさがありました。
まるで麻里ちゃんの寂しい心を包んでくれるような・・・
ちょっぴり怖くて不思議な、色々と考えさせられる絵本でした。