ピーター・レイノルズさんの絵です。
文は、これが初めての絵本というブロウヤーさん。
想像力と行動力がある知り合いの娘さんのエピソードを聞き、暖めていた構想と合致し、その実話を膨らませて完成した作品だそうです。
テスは6歳と3ヶ月と12日女の子。
テスの木は、だいたい175歳のとても年寄りの木でした。
大好きなこの木との四季折々の過ごし方の描写が素敵です。
ある晩、荒らしになり太い枝だが折れました。
中が腐っていて、倒れたら危険だからとテスの木は切り倒されてしまいました。
大切なものとの別れに、自分の気持ちの折り合いをつける事は、大人にも難しいことです。
別れを受け入れるには、テスには可哀想すぎます。
とっても愛していたのですから。
テスの怒り、悲しみ、そして木へ掛ける想い、どれにも共感できます。
テスの思いついた、最愛の木との“お別れの方法”に驚きぐっと来ました。
175年の間に、テスのほかにもこの木を愛した人たちがいたことを知り、幸せな木だったな〜と、つくづく思いました。
エンディングは、私の予想とは異なりましたが、でもその予感をラストのページの絵に私は読みとりました。
きっと10年後には…。
春の日に読んで、こどもたちに伝えてみたいお話しでした。