私は広島生まれです。
私のおばあちゃんも広島に住んでいました。
あの日-65年前の8月6日,
私のばあちゃんも いわたくんちのおばあちゃん=ちずこさんも,
原爆の惨禍を体験し生き延びました。。。
ピカドンを実際に体験した人たちの祈りと思いが
こうやって今,本になって世に出ることが素晴らしいと思います。
平和な日本に生きている私達が,
戦争の悲惨さ・愚かさを肉声で伝えてもらう機会は,今からもっと減っていきます。
だからこそ,大人の私たちが子供たちに伝える為に
この本は読まなければならないのですね。
ブックトークではこの本の前に
「夕凪の街 桜の国」こうの史代/作 と
「いしぶみ-広島二中一年生全滅の記録」広島テレビ放送/編 を
紹介しました。
重いテーマで,話し手も聞く人たちの表情も沈みがちです。
この本の読み語りで
天野夏美さんの絵がさらりとして優しく,場の空気をなごませてくれました。
それでも最後のセピア色の写真を見せると思わず手を口に当て
「まさか本当に・・・」と衝撃を持って受け止めている人がいました。
本当に・・・戦争は現実にどんな惨いことも起るのだということを思い知らされます。
今年(2010年)の広島の平和記念式典には65年目にして初めてアメリカの大使と国連の事務総長が公式に参加しています。
あとがきのいわたくんのお母さんの言葉
『「未来」それはあなたたちが作るものだからね』
もし核の恐怖のない未来を作るなら,今がそのきっかけになる時ではないでしょうか。
大人にも子どもにも 今,読んで欲しい絵本です。