かかしのじいさんの仕事は、たんぼにやってくるすずめたちを追っ払うこと。
しかし、この絵本はかかしのじいさんとすずめたちの心の通い合いをテーマにしています。
身動きできないじいさんは懸命にすずめたちを追い払おうとするけれど相手にならない。
すずめたちは、そんなじいさんをばかにしていたけれど気になる存在です。
すずめの一羽がじいさんに桑の実を食べさせようとします。
じゃけんにされたあと、いじめられたと慰めてもらいに来ます。
じいさんの心に芽生えるすずめたちへの思い。
おひゃくしょうさんがカスミ網をしかけると知って、なんとかすずめたちが近寄らないように伝えようとします。
すずめのフンから咲いた花。
花のワタゲに乗って、かかしの叫び声がすずめたちに届きます。
その後のすずめたちがどうなったか、かかしのじいさんがどうなったかは描いていませんが、かかしの思いが通じたことを願いたくなるエンディング。
ほのぼのする絵本です。