韓国の絵本が大好きです。
奇想天外なお話の中にクスリとさせられるユーモアがあり、小学校のお話会でも昨年度読みました。
「うしとトッケビ」( アートン)・「いたずら五にんぐみ オチョグニ」(瑞雲舎)など特にお気に入りの作品です。
さて、こちらの作品も私好みの作品でした。
虎は、韓国の人々にとって怖い存在であり、神聖なものであり、得体の知れないものであったことが再確認できる作品でした。
塩売り商人が、山越えをして違う村へと塩売りに行こうとしていました。
ところが、山道で日が暮れ困っていると、目の前にほら穴が。
こんなところにほら穴などあったかしらと、きょろきょろと見渡しながら中へ入っていくと、・・・。
も〜〜〜、スケールの大きいお話に大笑い!
見開きいっぱいに描かれた大きなとらに驚きます。
でも、なんか憎めない、怖いというより愉快です。
塩売りの他にもこのとらの腹の中に転がり込んできた炭売りと鍛冶屋。
この三人でさてはてどんなことを起こすのかと思いきや、逃げ出そうなどと慌てふためかず、鷹揚に様々な種類の焼肉を楽しむ様子が冷静すぎて本当に愉快!愉快!
とらの腹の中に凹み残された種々の動物の形に、えっ、この肉も食べるの?とゾッとするものもありました。
三人がこれらの動物の味がするって言うから、「ウソ〜〜〜!」って叫びそうになったところで、次の文章で妙に納得してしまった私。
もう見事にこのお話の世界へ引っ張られちゃいましたよ〜。
ラストは、やっぱりそうだろうな〜という結末。
息子はニヤリとしていました。
カバー折り返し(後)の韓国の地名入り地図は、いかにとらが大きいかが想像できて、とても親切でした。
タイトルの「とらはらパーティー」というネーミング、最高です!
今年度のお話会で読んでみたいと思います。