まず、表紙の楽しい絵にすごく惹かれました。悠々と美味しそうにぼたもちを食べる あまたろう。それを見上げる上目づかいのネコ、そして棚の上から覗き込む、招き猫とだるま。おおあまの あまたろうの登場です。
働かないあまたろうに、「棚からぼたもち」なんて甘いことはこの世の中にはない」と諭す父親。「なら、本当にそんなことはないかやってみよう」というあまたろう。二人の対決はいかに!?
父親の作戦勝ちですよね♪ 朝早く、あまたろうを起こす父親のいたずらっぽい顔、あん作りをするうちに、キリッと引き締まった顔に変わっていくあまたろう。そして、頑張って作ったぼたもちは、さっそく棚の上へ・・・。さて、棚の上のぼたもちは?
あまたろうは、駄目な息子なんかではありません。働く喜びを知らなかっただけ。がみかみ、くどくど言うのではなく、どんな風に子どものやる気や能力を引き出すか・・・。親や教師の永遠の?テーマがうまく描かれていました。 あー、私も作戦を考えなくっちゃ!?
丁寧に描かれた絵に味があり、とても良かったです。表紙、見返し、本文、裏表紙、と最初から最後まで、じっくりと楽しめる絵本です。