「おでんのおうさま」 大人が読んだ みんなの声

とても美味しそうな絵本で、間違いなくおでんが食べたくなります。
こんなにたくさんの種類があるから、味の相乗効果が生まれていたのですね。
おでんの具それぞれが満点の笑顔で、見ていて幸せな気持ちになります。
裏表紙で王冠をつけているメンバーも微笑ましいです。
我が家のおでんでは登場したことのない、トマトやタコを試してみようかなと思いました。

表紙のおでん種がみんなにこにこしているのが印象的です。
実は、すでにここで主題が提示されているような気がします。
おでん種たちが、それぞれ「自分がおでんのおうさま」と主張する趣向です。
それにしても、バリエーションの豊かさに驚かされます。
この辺りは、地域性も楽しみたいですね。
だしこぶの存在感も滋味深いです。
もちろん、おうさまの結論も味わい深いです。
おでんのお伴には、からしがさりげなく描かれていますが、
生姜醤油などの食文化の地域もあるので、
ぜひ、お知り置きを。
意外に奥が深い作品だと思います。
幼稚園児くらいからでしょうか。

まず、表紙に登場しているおでんの具たちが、みんなにこにこしているので、見ているこっちも幸せな気分になれます。
たくさんのおでんの具たちがそれぞれ可愛らしい一言を言いつつ鍋の中に入っていくところがかわいかったです。
本文のテキストもそれほど多くなく、絵を見て楽しめる作品ではないでしょうか。おでんの具たちが主人公という感じがすごく伝わってきました。

おでんの王様は、やっぱりだしこぶのいうように、

　　　「おでんは　みんなが　おうさまです。

　　　　みんなの　あじが　しみでて

　　　　おいしい　おでんに　ねるのですよ」

　全く、同感でした。

　　　　みんな　がんばって、あじを　しみだせ　しみだせ

　　　　　　　　　にろにろ　ぐつぐつ

　　　　　　　　　にろにろ　ぐつぐつ　　

　　　　みんな　じっくりと、あじが　しみこめ　しみこめ　　

　　　　　　　　　にろにろ　ぐつぐつ　　　

　　　　　　　　　にろにろ　ぐつぐつ

　　おでんが、食べたくなりました。