よく利用する図書館で、「辰年コーナー」に置いてあるのを見て、表紙に惹かれて借りてきました。
絵本を開いてみてびっくりしたことは、この作品があの『火曜日の夜』のウィーズナーの作品だということ!!
しかも、ご夫婦の共作!?
原作はイギリスの伝承詩の物語だそうです。
こんな面白い作品を見つけて絵本にしてくれてありがとう〜っ!!って、いいたいです。
おとぎ話には定番の心優しいお姫さまと王子さま、それに意地の悪い継母のお妃さまが登場します。
『七わのからす』や『白鳥の王子(タイトルが違う場合もあります)』などは、心優しい妹が兄の魔法を解くために奮闘する昔話ですが、この物語は同じ兄妹ものでも逆バージョンで、
悪い魔法にかけられ、りゅうになってしまった妹を兄の王子が救います。
継母のお妃のせいで二人は戦わなくてはいけない事態になりますが、その時のりゅうにされた妹のセリフと、王子の行動が素敵でした!!
ウィーズナーの描いてくれたりゅうも、たぶん近くで見たら怖いのかもしれませんが、ものすごく表情があって、ウロコの感じとか、前足のツメとか、そのほか全体の体つきとか見応えがありました。
そしてラストシーン!
よく見ると、王子は自分のつけていたマントを元の姿に戻った妹の姫にさりげなく貸しています!!(すごい紳士です!)
ロマンチックなお話が好きな人にも、
カッコいい冒険ものが好きな人にもお薦めの作品です。
ウィーズナーの絵ははっきりしていて、遠目もよくきくので、
高学年以上のお子さんになら読みかせにもお薦めします!