スーザンバーレイが子供のために初めて書いた本です。とありましたが
このお話は死別を経験した大人にこそ、響いてくるのではないかと思います。
あるお葬式のとき、神父さんが、
「故人が残した一粒の麦は皆さんの中で芽生えて育ち、たわわな穂をつけていくだろう」という話をしました。このお話を読みながらふと思い出しました。
アナグマの死で悲しみにくれる動物達。それを癒したのは、まさに生前のアナグマとの思い出だった。アナグマのまいた優しさの種だったのです。
アナグマが死ぬまで場面が、アナグマの人柄を現わすように優しく美しく切ないです。
そこから、死んだことを知って残された動物達の場面へ転換してるので、
絵本とは思えない重みの話に仕上がってます。
実はまだ子供達には読んでなくて、私だけが一人感動しています。
絵本は子供に色んな知識や思わぬ想像力を芽生えさせてくれますが、
死別だけは、絵本では実感も想像もできないと思ってます。
もう少し、死というものが理解できてから読ませたいです。