子どものおむつを替えるときに、ちんちんから噴出されたおしっこで、手や服を(たまには顔を)ぬらしてしまった経験をお持ちの方も多いと思います。そのときの赤ちゃんは気持ち良さそうにしていましたね。もしかすると、小さな子どもにはフルチンが好きなのかもしれません。
この絵本は、エネルギーに溢れいます。三歳のコウキくんはスキをねらって家を飛び出します。そして、「あはははは」と笑いながら、どんどん進んでいくのです。まったく止まることなく進んでいくのです、フルチンで。
走りながらも、途中でいろいろな人と出会ったり、いろいろな場所を通過しながら、走っていくので、まるでコウキくんの人生を見ているような気がしてしまいます。
最後の方は、少し哲学的で、読み取り方も人によって違ってくると思います。難しく考えない方が良いと思います。きっと子どもたちの方がわかってくれるでしょう。
そして、最後にコウキくんが戻った場所は、おかあさんのあたたかなうでのなかでした。やはり、おかあさんは子どもの「安全基地」なんですね。