1961年出版の絵本だから、まだ日本に自家用車は多くない。
ただ世間の偏見は相当数、あったように記憶している。
いじめも、今に始まったものではない、この中にすら描かれている。
ゴーリーの、執拗に描き込まれたイラストレーションの線たちが、
まるで声を押し殺しているように思えて、息苦しくなる。
それで、数行の文字が見かねて助けるのだ。
不幸な子供は、どうして生まれるのだろう?
大人がいけないのだ、世の中ではない。
倫理の倫は仲間だろ? いつ世の中になったのだろう。
たくさんの疑問を投げかけられ、ヘトヘトになる。
読んで、見て、考えて、ゴーリーの術にはまってしまった。
今の日本が、透けて見える気がする。
感謝。