新刊
はじめてのクリスマス

はじめてのクリスマス(偕成社)

人気コンビがおくる、新作クリスマス絵本

  • かわいい
  • ギフト
  • ためしよみ

ちいさいおうち (岩波の子どもの本)」 大人が読んだ みんなの声

ちいさいおうち (岩波の子どもの本) 作・絵:バージニア・リー・バートン
訳:石井 桃子
出版社:岩波書店 岩波書店の特集ページがあります!
税込価格:\880
発行日:1981年03月
ISBN:9784001151060
評価スコア 4.44
評価ランキング 11,492
みんなの声 総数 24
  • この絵本のレビューを書く

大人が読んだ みんなの声から

みんなの声一覧へ

並び替え

4件見つかりました

最初のページ 前の10件 1 次の10件 最後のページ
  • この絵本は1942年にアメリカの最優秀絵本として賞を受けていたことに驚いてしまいます。
     昔の人なら、だから戦争に負けるのだというかもしれません。私は「戦争を知らない子供たち」の世代ですから、そんな無粋なことはいわないですが、それでも大きな文化の違いを感じます。
     当時のアメリカにはこの絵本が描こうとしていたように、拡大一途の文明の発展を良しとはしない、そんな主張もまちがいなくあったのでしょう。
     しかし、残念ながら、それがすべてではなかった。ちいさなおうちの住む場所がいつの間にか田舎から町、そして大都会へと変わっていくことを人間の進化のように考える多くの人がいたということが、この絵本の出版から70年近くなって、歴史が証明しています。

     日本でもそうです。戦争が終わって、多くの人たちがめざしたのは、ちいさなおうちが大きなビルのはざまで息もできなくなって苦しむそんな生活でした。それが当時の人たちの希望だったのです。それはちょうど、ちいさなおうちがずっと昔に町の遠いあかりをみながら「まちって、どんなところだろう」と思ったこととよく似ています。
     春のにおいを胸いっぱい吸い込み、夏のひかりに目を細め、秋の風に髪をなびかせ、冬の寒さに身をかがめる。そんな自然と折り合っていく生活を、「便利」という誘惑と「不便」という理由で捨てていった、私たち。
     ちいさなおうちの頭の上に広がる雲がいつの間にか真っ黒に変わっていくのを見過ごしてしまいます。ちいさなおうちのまわりに「ひなぎくのはなも さかない」ことに不思議を感じなくなっていきます。

     私たちは残念ながら、この絵本の最後の部分を読み損なってきたのかもしれません。あるいは、読んでいながらそれでも都会の誘惑に負けてしまったのかもしれません。
     だったら、何度でも読むしかありません。子供へ孫へ、新しい世代へと読む継いでいくしかありません。
     きっといつか、この絵本が、ちいさなおうちが求めたものを、誰もがわかる日がきます。
     それがいつなのか、いえないことが悔しいとしても。

    投稿日:2020/04/12

    参考になりました
    感謝
    0
  • 大人も考えさせられます。

    子供向けの本なのでしょうが,大人にも色々考えさせられる本に思いました。
    ちいさいおうちは自然に恵まれて季節を感じながら幸せでした。
    でも,まわりには自動車も溢れそれに伴い道もできはじめ,自然の月や星さえも遮られていきます。
    人間の文明の発展においてなくしてきたものを感じる本でした。
    手にすることによって手放さなければならないのが世の常かもしれませんが,それが何かをわかっていることそして少しでも解決策を見出しながら行動することは大切だな〜と改めて思いました。

    投稿日:2018/10/10

    参考になりました
    感謝
    0
  • 美しい絵本

    長い間気になっていた絵本で、ようや今回読みました。
    結構文章が長いので、とりあえずは自分用に。
    四季の移ろいが、すごく美しく表現されていて何故か「日本的」なように感じました。
    便利さと引き換えに、失っていったものを今更ながら考えさせられました。何回も読みたい絵本です。

    投稿日:2012/01/07

    参考になりました
    感謝
    0
  • 時間の流れを感じる絵本

    • ぴぃまま。さん
    • 40代
    • その他の方
    • 群馬県
    • 男の子21歳、女の子18歳

    しずかないなかに建っていた一件のちいさいおうち。 時の移り変わりと共に「ちいさいおうち」を取り巻く環境も変わっていきます。
    正方形の絵本の真ん中に書かれた「ちいさいおうち」の表情が、時代の変化と共に変わっていくことに気付いたとき、私、幼心にすごい発見をした!って、自分を褒めまくっていました(笑)
    最後のペ−ジを読んでね、 時間の流れがまたゆっくりになったなって感じたのは、私自身がずいぶん大きくなってからだったように思います。
    いつまでも大切にしたい一冊です。

    投稿日:2011/10/04

    参考になりました
    感謝
    0

件見つかりました

最初のページ 前の10件 1 次の10件 最後のページ

※参考になりましたボタンのご利用にはメンバー登録が必要です。

「ちいさいおうち (岩波の子どもの本)」にみんなの声を投稿された方は、こんな絵本にも投稿しています

きんぎょがにげた / しろくまちゃんのほっとけーき / はらぺこあおむし / いないいないばあ / ぐるんぱのようちえん / ぐりとぐらのおおそうじ / はじめてのおつかい / おおきなかぶ ロシアの昔話 / もこ もこもこ / がたん ごとん がたん ごとん

絵本の人気検索キーワード

ぐりとぐら /  はらぺこあおむし /  バムとケロ /  こびとづかん /  はじめてのおつかい /  そらまめくん /  谷川俊太郎 /  ちいさなちいさな王様 /  いないいないばあ /  いやいやえん /  スイミー /  飛び出す絵本

出版社おすすめ

  • ゆきのひ
    ゆきのひの試し読みができます!
    ゆきのひ
    出版社:佼成出版社 佼成出版社の特集ページがあります!
    くすのきしげのりさんと、いもとようこさんが贈る、雪の日の心温まるおはなし。


絵本ナビがこの冬イチオシ! 『一年一組せんせいあのね こどものつぶやきセレクション』レビュー大募集

みんなの声(24人)

絵本の評価(4.44)

何歳のお子さんに読んだ?


全ページためしよみ
年齢別絵本セット