『ちいさなあなたへ』のアリスン・マギーの作品。
絵は違う方とのコラボですが、なかがわちひろさんの訳文による言葉が、
スッと心に沁みてきます。
晩秋から冬にかけての情景です。
主人公の男の子は、初雪を楽しみ、雪だるまを作るのです。
彼にとっては、大切な、大切な存在です。
ところが、まだ本格的な寒さではなく、次の日には溶けてしまい、
その雪だるまを失った悲しみを、彼は受け止めます。
大切にしたものは、どこかにちゃんといる。
誰かから聞いた言葉でしょうか、でも、なかなか信じられない現実に対峙します。
そして、また雪が降るのです。
暗示的な展開で、深い共感力が必要になってきますので、
高学年以上くらいでないと、感覚的にぴんと来ないかもしれません。
どちらかというと、大人向けかもしれませんね。