アイヌの語り手キナラブックさんから神沢さんが聴いたアイヌの昔話(民話)だそうです。
アイヌの神さまは本州のものとはまた違ったカラーで、面白かったです。
意地汚いおおかみが
神さまから受けた報いはなかなか重たいものでした。
ですが、赤羽さんの描くおおかみの姿は、その目つきが妙に印象的で、
倒れたおおかみの上にできた小山と木々には小鳥たちが幸せそうに舞っていた姿が心に残りました。
また、子どもの神さまからの言葉(言霊とでもいいましょうか)は、自然の中で普通に起きる出来ごとで、実は呪いの言葉ではなかったような気がします。
こうしてアイヌの人たちは自然の神さまたちと共存していったのかなぁと、改めていもいました。
この内容は特にインパクトの強いものではなりませんが、展開的に難しいことは何一つないので、小学校の中学年くらいから理解できそうな気がします。
自然をテーマにしたおはなし会や、アイヌに特集を組んだおはなし会などで、読み聞かせに使ってみてはいかがでしょうか?
字も絵もとても見やすい作品でした。