前作の「どこいったん」はとっても衝撃的で、描かれている部分を見ることも、描かれていない部分を想像することも楽しかったです。
第2作目の本書「ちがうねん」は、帽子をとられた側からの目線ではなくて、
帽子をとった側の目線で物語が進行していきます。
発想自体は面白いのですが、描かれていない部分の創造する楽しさは、1作目でい充分味わってしまったので、もう1つ楽しめませんでした。
あと、前作の帽子をとったうさぎに比べると、今回帽子をとった魚は今いち平凡な姿で、あくが強くなかったのが残念でした。
面白い作品ではありますが。「やはり2作目」でした。
この作者の絵の特徴は登場する動物たちの目と身体の色の描き方かな〜と、思います。
あと、長谷川さんの大阪弁風の邦訳の仕方もとても魅力的でした。
こういう話は文字が少なくて一見小さなお子さんたちに読みやすいようにも思いますが、物語が哲学的な展開をしているので、
読み聞かせに使うなら、やはり「どこいったん」と同様、小学校高学年からがいいと思います。