「やまんばあさん」シリーズや「ムジナ探偵局」シリーズ、「シノダ!」シリーズ等童話での活躍が目立つ富安陽子さんの作品です。
富安陽子さんは大好きな作家なのですが、時々ピリッとしまらない感じの作品があり、この絵本も少しそんな感じが見受けられます。
急に始まって、急に終わってしまったという感が否めません。
でも、もともと子どものケンカ自体がそんなものなのかもしれませんね。終わってみると、「なんであんなに怒ってたんだろう」と不思議に思い、何事もなかったように遊び始めたりして。
私は今ひとつお話に入っていけませんでしたが、子どもはそれほど違和感はなかったようです。
ケンカが終わったページで、文章にはないのですが、絵の中で、今まで次々に出てきたかえるとかヘビなんかの正体がわかります。子どもはそれを発見して喜んでいましたよ。
【事務局注:このレビューは、こどものとも年中向き 2005年02月号刊行 に寄せられたものです。】