定番・赤ちゃん向け動物絵本。
出てくる動物の名はみな二文字。
声に出したときの響きがよく考えられており読みやすい。
(子どもに人気のはずのうさぎが表紙で、なんで中で登場しないのだろうと思っていたが、今更ながらこれが理由だったのだと気づく。)
それぞれの動物は親子で描かれている。
よく見ると親の方にはおっぱいがあり、お母さんだとわかる。
起きたあとの絵では、親が子を大事に見守っている様子が伝わってくる。
赤ちゃん向けなのでとても短い作品だが、読むたびに新しい発見があり、大人が見ても楽しめる。
本当によく考えて作られているのだなぁと感じる。
薮内正幸さんの絵は、写真と見紛うほど細密さで動物たちの動きを捉えている。
そのまま事典の図版にできるほど。
媚びた甘さがなく、子ども向けの世界で貴重な存在である。