ノスタルジックな気分に浸らせてくれる西村繁男さんの作風は大好きです。細かい描写の奥に伏線のストーリーがあったり、短いながらも読み手に想像や会話を膨らませる文がとってもいいです。
この作品は明るい色使いで垢抜けた感がありますが、ケイタイを使っている通行人を見つけた時はさすがにギャップを感じました。2006年の作品ですもんねぇ‥。
それと一度目はサラッと読み流していましたが、久々に息子と読んでみるとこんなに何度も読み返せる(ムキになって探す)作品なんだと気づかされました。というのは、表紙の裏にクイズが書かれていて、もっと作品を楽しめるようになっているんですね。息子よりも僕の方が“ひょうたん”探しにムキになってなかなか寝れなくてコマりました。案外“申”にも悩まされました。「あ〜楽しいけど、しんどっ。」
息子は単純に(古物商の軒先の)カブトムシの絵を見つけて喜んでいました。僕は、登場する子供や置物の目線が気になって、その行く先を追っかけていました。
傍若無尽に練り歩く子供たちも他人ん家に上がり込む時はちゃんと靴を脱いでいて律儀で笑えます。最後の日本庭園のページもツッコミ所が満載で楽しいですね。
また、(絵本ナビの感想文の中で)風景の中に他の西村作品が描き込まれていると気づいた方がありましたが、わからない僕はまだまだだな、もっと西村作品を読もうと思います。