壮大なファンタジーでした。
だって、7歳の女の子の夢が107歳にして叶うのですから。
物語は、7歳の女の子がお星様と一緒に踊りたいという願いをお星様が聞きつけたところから始まります。
お星様とお日様と風と雲といった空の仲間が会議するなんて考えただけで楽しいですよね。
特別に背が高くなる木の種を、風が見つけてきて女の子の庭の隅に植えて、それが空の端っこまで届くのに100年かかるなんて気が遠くなります。
でも、空の仲間にとっては、100年なんて本当に一瞬なんでしょうね。
彼らの生命の歴史を思うと、そう思わざるを得ません。
そして、クライマックスではその木を登って、かつての女の子は願いを果たすのです。
絵を描いたアリソン・ジェイは、イギリスのイラストレーターとのことですが、とても暖か味のある絵で、とても幻想的なこの物語にジャストマッチです。
特に、星たちの手の動きが絶品です。
そして物語も、あり得ないと思いつつも、こんな風であったらさぞかし面白いだろうと思える空想を思いっきり表現しているので、惹きこまれてしまいました。
子供だけでなく、大人も楽しめる絵本です。