この絵本も『たわし』同様に、なぜいも?と思っていたのですが、刈谷市美術館の井上洋介展に二日続けて通い、
トムズボックスの土井さんから、井上さんはさつまいもがお好きとお聞きして、お好きなものを作品に描くという井上さんらしい作品なんだなあと納得しました。
折り込み付録を読むと「むかし、人はよく芋をしょっていた」と井上さんの言葉がありました。そうかな?と思っていたら朝のドラマでやみの野菜を主人公が買う場面で行李をしょった人が登場して、なるほどと。
今ならさしずめ、車のついたスーツケースになるんでしょうが、確かに昔のドラマを見ると行商人が物を背負っています。
この絵本では女の子がいもに補助輪をつけてくれるので、今時のスーツケースをゴロゴロする光景と昔の物を背負う文化が融合しているかのようにも見えます。
ぐるぐるばなしのような展開でおもしろく、この絵本も子どもたちの前で読んでみたいなあと思いました。