マイケル・ローゼン再話& ヘレン・オクセンバリー(絵)の「きょうはみんなでクマがりだ」( 評論社 )を思い出しました。
こちらの作品も、歌のようなリズミカルな詩文にのせて、お話が展開します。
絵が、ドライポイントのような素敵な線で、モノクロです。
表紙絵だけは、赤の差し色がされています。
さて、お話は、一見開きめで、タイトルの意味が分かります。
子どもたちのいたずらに、両親も言い争いをしたようで、険悪な空気の中、子どもたちは家出を、・・・・・・。
だから みんなで にもつを つめた″のフレーズが頭の中に残ります。
子どもたちは、どこへ?と思ったら、大木へ。
そして作られるツリーハウス。
もう、これは、子どもたちの夢ですね。
なんて素敵なんだろうと思っていたら、風に吹き飛ばされ、お次は池のほとりにいかだを組んで基地づくり、この後も洞窟に、海でのお城と、自分たちのすみかが住めなくなっても移動をします。
子どもたちだけで、作り上げるユートピアに、わかるわかる〜♪。
ここなら、家へ帰りたくなくなっちゃうかもね〜、って思います。
そして、最後は親子読者両者とも安心できるお話になっています。
1969年初版の作品で、作者さんは、2013年没。絵の担当者さんは、2011年没。日本では、2014年に第一刷発行だそうです。
素敵な作品が、私たちも読めて幸せだなと思いました。
絵本を閉じると、もう一度クスリとしてしまいます。