コウくんは小学校の1年生。うちの息子と同じ年です。
そのコウ君のお父さん、お母さんは、冬になると東京に働きに出る。
コウ君は、お母さんが編んでくれたくさ色のマフラーをしっかり巻いて、冬の間、その寂しさに耐えるのです。春まで、春までと思いながら。
「やい、北風、はやく春をつれてこい。」
何度も何度も出てくるこの言葉に、コウ君の春を待ちわびる気持ち、両親を思う気持ちが伝わります。
お母さんが編んでくれたくさいろのマフラー。
風に飛ばされてなくなったら、お父さんもお母さんも帰ってこないような気がして...
その気持ちがせつなく、心にきゅっと響きます。
早く春がきますように、一緒に願いたい気持ち。