上橋菜穂子さんのエッセイ集です。
とっても面白くって、最初から最後まで引き込まれっぱなしでした。
私は数年前から上橋作品のファンですが、
エッセイで読む『等身大の上橋菜穂子さん』は、
とてもとてもひと言では表現できない程、ほんとうに素敵な方でした!
思わず「私にもこんな友だちがいたらいいな♪」と顔がほころんでしまうような
親しみやすいお人柄が滲み出たエピソードの数々。
しかしやはり、上橋さんの意志の強さや感性の素晴らしさに、
憧れと尊敬の気持ちを抑えることは出来ません。
『この方だからこそ、獣の奏者や精霊の守り人のような素晴らしい物語を紡げるんだ・・・』と思い知りました。
上橋さんが外国を訪れた時のこともたくさん出てきますが
そういったどのエピソードからも、
上橋さんがいつも異国の風景や建物だけでなく、その国で出会った「人」にしっかりと目と心を向けている様子が伝わってきます。
この本の最後の二つの章、「フロンティアの光」と「世界の半分」が
とくに心に残っています。上橋さんの紡ぐ物語に流れる世界観、その原点を垣間見た気がしました。
どんな「経験」も、全てはその人の「生きる原動力」に繋がるはず。
人生に、無駄な経験なんて、一つもない!
そう思わせてくれる1冊でもありました。
この本、絶対にお薦めです!