女の子が生まれた日、初めて火を灯されたろうそく。そのろうそくは、家族の大切な日を温かく照らし、嵐の日には家族を助け、時に一人でさびしい夜を癒してくれる心の支えとなっていきます。
やがて女の子が結婚し、新しい家族のもとで幸せな時間を過ごしていきますが、すっかり小さくなったろうそくは出番がこないまま長い月日が過ぎたのです。
おばあさんになった女の子が最後のあかりを灯す時、幸せの記憶が溢れだします。赤ちゃんの頃からいつもそばにあった大切なろうそく。両親に愛され大事にに育てられた温かい思い出とともに。
読み終えた時、とても心が温かな幸せな気持ちになりました。静かな物語ですが、深い幸せを感じる素敵なお話でした。