ページを開くたびに思わずため息。和のかおりがそこはかとなく漂う画面構成に目を奪われて、ものがたりの進行を忘れてしまいそうになる。そんな絵本です。お話しは遠慮がちに、でもしっかり考えられていて、悲しくなり、寂しくなり、嬉しくなって、胸が締め付けられる結末が用意されている、クオリティーの高い作品。
4,5歳向けだと思うのですが、大人が手に取っても十分に楽しめます。保育士志望の学生たちが、感動の溜息をついていました。日本語版の刀根さんの作品はこれだけのようですが、翻訳前に入手して読んでみようと思っています。