世界に伝わる民話を読むのが好きです。普段接することが出来ない世界を垣間見ることができるからです。
おなかをすかせたライオンは小鳥襲います。ところが小鳥は「もっとおいしく食べたいなら」とライオンをうまく巻いて退散させてしまう。今度は人間の村を襲いますが・・・?
食べられる危機に追いやられながらも上手にすり抜ける小鳥やシカの行動がおかしい!簡単に引っかかってしまう間抜けなライオン。始めはライオンが優勢なのに、つい要求を呑んでしまって気付けば相手方が命令する立場に変わってしまっている。
オチも利いていて素直に楽しめる内容でした。読み終えるのに10分はかかったので読み聞かせにちょうど良いと思います。
ワルリー画の技法で描かれた本書。シンプルでありながら色鮮やか。きねで粉をつく古代の人々の文様など、エジプトの壁画を思わせるデザインが素敵です。こういうものを目にすることはないので絵本を通して楽しむことが出来て満足しています。