くまの親子の散歩中の出来事ですが、
どうやら作者の実体験でもあるようですね。
ポップコーンを買いに行くすがら、お父さんは「えいっ」と魔法を使って
信号を青にかえたりするのですね。
もちろん、大人ですから、変わるタイミングを見計らって魔法をかけたように見せかけるのですが、
子どもはびっくり仰天です。
その尊敬のまなざしがお父さんにとっては心地よい訳です。
さあ、調子にのって、あれこれ自慢するお父さん。
うまくいかないときの言い訳も、堂々たるものです。
ラストにかけての展開は、この親にしてこの子、といった感じでしょうか。
「ぼくのいちばん好きな人」の解釈はいろいろ複雑でしょうが、
この親子ならではの結末に、お見事!と拍手です。
子ども用に切符を買う年齢なので、小学生の親子に楽しんでもらいたいです。