これこそバンサンといえる、絵コンテのみによるモノクロ画で描かれた、字のない絵本です。
とある町外れに巨大なたまごが出現。
一体なぜ?だれが?
黒山の人だかりができ、やがて人間の手によって柱が取り付けられ たまごは人間のものとなる。卵は割れひなが生まれるが・・・
そこに現れたのは巨鳥。クワっと睨みを利かし、更に卵を産み落として飛び去っていく。
読者によって「なぜ卵を産み落としていったのか」を考えさせる結末となっています。
生命の源であるたまごを人間は興味本位でしかとらえない。軽々しい扱いに対しての動物の怒りを描いたのでは。
バンサンのデッサン力は素晴らしいですね。
字が書かれていない分、逆に説得力があります。
【読者対象:小学校高学年から】